コロナショックで思い出した!? 倒産を経験した不動産プロフェッショナルたちの座談会
―リーマンショックのときは新入社員全員リストラされたってよ―
話題の不動産プロ集団“全宅ツイ”による不動産コラム⑫
■倒産で変わる景色
かずお君:で、会社潰れた後の話聞きたいんですが、再就職はどうしたの?
しらいし:まずハローワークに行きました。失業の手続きするのに
かずお君:会社都合の退職だからすぐに失業保険出るやつだ。当面は生活できる
しらいし:で、第二新卒での就活開始です。リクナビともう一社登録しました。募集してるとこなんてほとんどありませんでしたけど…。
かずお君:不景気の中の就活どうだった?
しらいし:僕、エリート大学出身なんで、新卒の時は来てくれ来てくれの連続だったのに、不景気中の就活は大変でした。まず、募集してるところが少ないですから。それに、給料も安い
かずお君:全然風景が違う。大変だったね
しらいし:何社か面接受けて、結局は同業界の企業に拾ってもらいました。ただ、元同僚のほとんどは他業界に転職しました。不動産が嫌になったのかもしれません
カウぴー:私は中途採用での就活でした。リクナビ使いましたね。1R業界で有名なとこだったのでサクっと同業界で採用でました。同僚はほとんど別な会社に散らばって電話握ってます
しらいし:僕も電話握って一日に何百件も電話してました。電話握るのつらい。でもあの頃はそれが当たり前でしたね
カウぴー:もう絶対握りたくない。ヘッドセットしたくない。電話磨きながら涙が出たりとか…
かずお君:俺は、倒産した会社に残って2年ほど撤退戦やったんだよね
しらいし:残るも地獄ですよね
かずお君:リストラは終わっても、毎週人が辞めていくの
カウぴー:デスクがガラガラになるやつですね…
しらいし:仲間がいなくなるってつらいですよね、僕の代がやめるとき、先輩たち泣いてましたもん
かずお君:景気のいいときに定期借家契約でクソ高い賃料で新築ビルに入居しまっていたので、凄まじい負債額で倒産したのに解約できなくて。スカスカの綺麗なビルで青白い顔しながら敗戦処理してました
しらいし:あの定借は最悪でしたねw
■生きるも死ぬもガッツ次第
かずお君:まあでも、辞めた人もなんだかんだ言って行く先あったよね
しらいし:確かにそうですね。路頭に迷った人はいませんでしたね。
かずお君:俺の同期もその局面で関東に進出してきた大手デベロッパーに行ったりとか。捨てる神あれば拾う神あり
しらいし:あのタイミングで会社立ち上げた人も多かったですしね
かずお君:そう、独立した人でその後の乱世で名を挙げた人も多かった。死んだって人はいなかったね
カウぴー:基本的に、メンタル強いですよね
しらいし:決断を迫られてやる気のある人は次のステップに進めたってのはありますね
かずお君:しらいしも、あのままデベに残ってしこしこサラリーマンやるより、地上げ屋になってよかったよね。年収10倍くらいになったでしょ
しらいし:あの小さな枠の中でチマチマやるよりは今の方が断然いいですね。外の世界を知れるってやっぱりいいですよ
かずお君:お前のためを思って会社倒産させたんやで
しらいし:ずこーっ!
カウぴー:ふいた
しらいし:10年経ってこれ言える人さすがやwwwこっちは人生変えられたのに…
かずお君:と、言うことで、これからやってきそうな大不況。生きるも死ぬもガッツ次第って事で。頑張って生き残ろう!
しらいし:景気は自分の力では変えられませんからね。この中でどう生きるかだけです
カウぴー:やるしかない!生き残ろう!
しらいし:含み損抱えて労働します。生き残ろう!
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こんなご時世だからこそ読みたくなる!?
『実況! 会社つぶれる! !』(著/全宅ツイ)
全国宅地建物取引ツイッタラー協会(全宅ツイ)が募集したハッシュタグツイートで一番バズッた企画、それがこの「来年、会社なくなる」。その書籍版である本書は、会社がなくなる前の予兆を「来年」「来月」「来週」「今日」「なくなった」の5つの章にわけ、会社がつぶれる前にはそれぞれどのような予兆があるのかを面白おかしく紹介していくものである。取り上げる内容・会社は主に不動産関係の会社が中心だが、倒産前の予兆はどの会社も共通する部分が多く、一般の方にも共感していただけるものと考える。